■ 抄録・要旨
| 一般にPFOSやPFOA以外に、PFOSのスルホンアミド、フルオロテロマーアルコールの8:2FTOHなどのPFCsも、殺虫剤や防汚剤等に利用されている。これらの物質は環境中で生分解され、最終的に難分解性であるPFOSやPFOAとして残留すると推測される。よって、これらはPFOS、PFOAの前駆物質といえるが、環境濃度に関する報告は少なく、埼玉県内における環境での存在状況はあまりわかっていない。そのため筆者らは、県内の河川におけるPFOS、PFOAの前駆物質と推定されるPFCsを測定し、PFOS、PFOAによる全県的な汚染原因を解明することを目的とした調査を実施した。本報告は、測定対象としたPFCsのうち、パージアンドトラップで抽出を行いGC/MSで測定した8:2FTOH、N,N-Me2-FOSA(N,N-dimethylperfluoro-1-octanesulfonamide)ならびに同時測定した6:2FTOH、10:2FTOHの埼玉県内の河川水での調査結果を示した。
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